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コラム・対談 グローバルの流儀

Vol.6 願望戦略ではなく、チャネル戦略を
作家・ジャーナリスト 莫邦富(モー・バンフ)先生


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森辺: 中国市場で明暗を分けた「花王」と「レブロン」の話をお聞かせ頂けないでしょうか?

モー: 「花王」も「レブロン」も実は中国に進出して非常に長かったです。 しかし、「レブロン」は撤退しました。私は個人的に、もの凄く惜しいと思いました。なぜ、惜しいと思ったか? レブロンの中国名は「露華濃(Luhuanong)」です。 膨大な数の唐詩の中から、発音が近く意味も美しく、香水や化粧品のイメージにフィットし、楊貴妃の美貌を謳うこの表現をよくぞ探し出したものだと感心した。 しかも李白は唐の詩人だから著作権料など厄介な問題も発生しない。効果的なうえに経済的なのだ。

一方、かなり早く中国に進出した「花王」ですが、実は長い間中国ビジネスは赤字に苦しんでいました。 黒字化が実現できた最大の理由は、上海の家電メーカー「上海家化聯合(上海市)」と手を組んだことです。 当初は、販売の一部分を依頼することに留まりました。 しかし、今まで売れてなかった商品が、家電の社内係の販売ルートに乗ると、どんどん売れたわけです。 私はやはり日本人の国民性と中国の国民性が微妙に違うと感じます。 日本人はやはり職人型的なところで、中国ではやっぱり商人気質が強いのです。

森辺: 華僑商売と言われるくらいですからね。

モー: 本来はお互いの良さを生かせば良いと考えます。 しかし、日本のみなさん、多くの企業は自分の品質の良さにある種、酔いしれているところがある。

森辺: 同感です。

モー: 残念ながら日本企業はこの商品は日本国内でも売れている。 長年売れている評価の高い商品だから価格が高いのは当然であると。 なぜ、買ってくれないのか。 それは消費者が商品を理解してくれないからだと。

森辺: まさにマーケティングミックスとか、4Pが抜けていますね。

モー: 抜けています。

森辺: だから、参入戦略が議論尽くされていない、もっと市場の実態を理解した上で参入戦略を作らないと、 結局お金を損して撤退という話になってしまいます。 そこはすごく重要なポイントですよね。

モー: 価格を落とす。もし落したくないのなら逆にこの価格を維持しながら、販促期間を設ける等ある程度限定し、 期間の中で色々工夫する必要があるんです。 こういった工夫などを全然していないので、 ただうちの商品はブランドとしてはこれくらい売りたいという願望作戦では無理ですよ。

森辺: なるほど。そうですね。願望戦略が強いと思います。 願望戦略で参入していくというのは、本当多いですよね。

モー: 本当に多いですよ。